「モル」ってなんだろう?~高校生向け化学が苦手な方へ~

教育

ゆうきは化学で博士号持っているでしょ?昔から得意だったの?

ゆうき
ゆうき

高校生の時、化学は絶望的な成績だったよ(;´・ω・)。あと最初で、つまずいてよく分からなかった(笑)

こんにちは!ゆうきです。

ゆうきはTwitterもしていますが、高校生でフォロワーになってくれている人も最近はいるので、化学が苦手な高校生に少しでも楽しさを伝えるように今回解説をしてみたいと思います。

高校に入って化学を選択したにも関わらず、よく分からない人も多いのではないでしょうか?
ボクは現在でこそ有機合成化学を専門として博士号を持っていますが、高校生の時は化学が大嫌いな科目でした。

なぜ、嫌いな科目と化したか?それは、化学が苦手な人が最初にもれなくつまずく「モル」の概念がよく理解できなかったからです

今回はそんな「モル」について解説していきますね。

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1. 「モル」の一般的な定義

まずは、Wikipediaを調べてみます。
(引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%AB

2019年で定義が新しくなっているみたいですね。

<現在の「モル」の定義>
モル(記号は mol)は、物質量のSI単位であり、1モルには、厳密に6.02214076×1023 の要素粒子が含まれる。この数は、アボガドロ定数 NA を単位 mol−1で表したときの数値であり、アボガドロ数と呼ばれる。系の物質量(記号は n)は、特定された要素粒子の数の尺度である。要素粒子は、原子、分子、イオン、電子、その他の粒子、あるいは、粒子の集合体のいずれであってもよい

 

<2019年までの「モル」定義>
①モルは、0.012 キログラム(12グラム)の炭素12の中に存在する原子の数と等しい要素粒子 (elementary entities) を含む系の物質量である。➁モルを用いるとき、要素粒子を指定する必要があるが、それは原子、分子、イオン、電子その他の粒子、またはこれらの粒子の集合体であって良い。

1980年に国際度量衡委員会(CIPM)により以下の補則が加えられていた。これはモルの定義の一部であった。

補則:この定義の中で、炭素12は結合しておらず、静止しており、基底状態にあるものを基準とすることが想定されている。

・・・あぁ、もう何言ってるかわからい。眠い。

次から解説していくのでもう少しお付き合いください.

2. 現在の「モル」の定義解説

内容を理解することで、大切なのは

①1モル(mol) = 6.02214076 × 1023 の粒子の集まり。
➁「粒子」は原子でも、分子でも、イオンでも、電子でもなんでもいい。

ということです!

ここで分からないのは「6.02214076 × 1023」という書き方ですね。ボクもそうでした。
これは実は

「6.02214076 × 1023」= 6022140760000000000000000

ということです!

なぜこんな分かりにくい書き方をすると、「0」を沢山書くことは面倒くさくないですか?
また、ゼロを沢山並べると間違える元ですね。つまり「1023」は「桁」の間違いを少なくするかつ簡略に書くための書き方なのです。

 

「桁」を間違えることは間違えとして大きい事ですね。想像してください。

「100円あげるよ」と言われて、
10円貰った場合はがっかりしませんか?
逆に1000円貰った場合は嬉しいですよね?

「桁」を間違えることはそれぐらい大きな間違いなのですΣ(・ω・ノ)ノ!
なので、間違えが少ない書き方は必要になってきます。

この「6.02214076 × 1023」はアボガドロ数と言います。

一般的に高校生の教科書ではアボガドロ数は「6.02 × 1023」とすることが多いので、以下アボガドロ数は「6.02 × 1023」とします。

 

もう少し解説すると粒子である定義を無視すれば

石けん1モルであれば、石けんが6.02 × 1023
綿棒1モルであれば、綿棒6.02 × 1023
チョコレート1モルであれば、チョコレート6.02 × 1023

となります。

3. 2019年までの「モル」の定義解説

➁は現在の「モル」の定義中「粒子」の種類についてと同じなので、①を解説します。

炭素(12)の原子が6.02 × 1023個集めると12 gになるということです。
「12」は質量数です。分からない場合、今回は細かく考えなくても支障はないです。

補則は、炭素(12)がバラバラな粒子を基準としています。という意味です。もっと専門的な話では、基底状態 = エネルギーが安定である状態ということです。例えば物質にエネルギーが内在している状態(励起状態といいます)だと、何かしらの変化をする可能性があります。例えば、元素の崩壊とかが挙げられます(原子力みたいなことですね)。

 

4. まとめ

化学が苦手で高校3年生になってしまったという方も多いのではないでしょうか?
実はゆうきは高校3年生の9月からようやく化学が楽しくなり始めました(笑)
それが、今では何を間違えたか化学を専門として職についています。

今回の記事で、もし少しでも興味を持っていただけたら、ゆうきも嬉しいです。

今回はこのへんで(^.^)/~~~

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