不動産投資の本を見るといろいろな利回りの方法があってよく分からなくなるよね。
じゃあ、今回は利回りの解説をしようか!
不動産を買うときに指標にする「利回り」。
正直ボクも買う前まではあまり意識したことがありませんでした。ボクが所属している 一般財団法人 全国古家再生推進協議会(全古協)でも、せいぜい「リフォーム代込の利回り」でその物件が買いかどうかを判断しています。
しかしながら正確なシミュレーションをするためには「利回り」の意味を知っていなければなりません。また、不動産の世界は騙す人々が多いので、彼らの都合のいい「利回り」のトリックも見抜くことが重要です。
今回は、そんないろいろな利回りについて解説します。
もし、間違えていたらご指摘いただけると幸いです。
この記事の目次
1. 表面利回り
年間賃料収入÷ 物件価格
グロス利回りともよく聞きます。物件検索サイトの「楽待」で物件情報に書いてある利回りや、知らない人をだまそうとするときによく使われる利回りです。
ボクのように築古戸建をしている人にとっては現実とかけ離れすぎてあまり参考にならない「利回り」の計算方法です。
2. リフォーム代込の利回り
年間家賃収入÷(物件価格+最初のリフォーム代)
全古協で「表面利回り」というのはこの「利回り」です。
「最初のリフォーム代」としたのは、賃貸をしている中で修繕等が出てくる場合がありますので(ほとんどの場合?)、賃貸前のリフォーム代を指して「最初のリフォーム代」としました。
全古協では大体この数値が12%以上になるようにと指南してくれます。
築古戸建は賃貸中に修繕のリスクがありますので、この12%以上ないとお金が回らなくなることがあります(;^_^A
これから下の利回り計算では、単に「物件価格」のみで計算しているものもありますが、ボクの場合は「物件価格+最初のリフォーム代」を使用します。
3. 実質利回り
年間家賃収入÷(物件価格+最初のリフォーム代+初期費用)
初期費用は売主が業者ではない場合の仲介手数料、登記費用、印紙代です。
借入があるときは、借入の際の事務手数料も入れるのが妥当でしょうか。
4. NOI(Net Pperating Income)利回り
(年間収入-年間費用)÷(物件価格+最初のリフォーム代+初期費用)
(年間収入-年間費用)をNOIといいます。
年間収入とは、以下のようなものが該当します。
- 家賃収入
- 更新料収入
- 礼金収入
- 共益費又は管理費収入
- 駐車場使用料
- 自動販売機設置料
年間費用とは、以下のようなものが該当します。
- 土地建物の固定資産税および都市計画税
- 保険料
- 建物の修繕費
- 管理委託料金
- 清掃費や水道光熱費等の建物維持の料金
- 仲介手数料
- その他
ここでは借入金の元本返済と減価償却費は含めません。
5. キャッシュフロー利回り
(NOI-税金-年間借入金元本返済額)÷(物件価格+最初のリフォーム代+初期費用)
ここまでくると実際のキャッシュフローとかなり近くなるのではないでしょうか。現金の手残りを(物件価格+最初のリフォーム代+初期費用)で割る値です。
6. ROI(Return on Investment)
(NOI-減価償却費)÷(物件価格+最初のリフォーム代+初期費用)
投資した資本に対してどのくらい利益を得られたかを示す数値です。
ROIの数値が高い程物件の利益率が高いということです。
7. CCR(Cash On Cash Return)
NOI÷自己資金
自己資本収益率です。
投下した金額で借入金を除いた自己資本金に対してキャッシュフローがどれだけ出ているかを示す数値です。
8. まとめ
今回紹介したのは
表面利回り
リフォーム代込の利回り
実質利回り
NOI利回り
キャッシュフロー利回り
ROI
CCR
の7種類でした。
適切にシミュレーションをしようとすると、適切な利回りを知っていなければなりません。
しかし今回のように説明だけ並べられても分かりにくいですね(;^_^A
ボクも普段使うのは「実質利回り」までくらいでしょうか。
(多分投資家としては甘いです(笑))
次回にはボクの1軒目の物件を例に実際の数値を入れてみたいと思います。
題して「正直に言います。ゆうきの1軒目の物件の利回り」です。気分によって変えるかもしれません(笑)
これを読んでくれている不動産投資を始めたい人の「知りたいこと」の助けになればいいなと思います。
ゆうき
理系博士号取得者 / 製薬会社勤務→商社勤務(2021年)/ 所有物件 戸建4軒
科学、不動産投資、法律と気が向いたことを書いていく雑記ブログです。
各分野初心者の方々の「困った」や「知りたかった」の助けになるようにブログ作成中!
2020年11月23日ブログ開始
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